ストロベリークリームと火薬

その後、東京国際芸術祭へ。
イスラエル人振付家のコンテンポラリー・ダンス作品を観て、ポストトークを聴いた。
この作品は、政情不安な地からの社会的メッセージが話題になっている、らしい。
たしかに、悲惨だし暴力的だし悲劇的だし、猥褻なシーンの連続に見えた。
政治的だと言われれば、なるほどそうなんだろう、と考えてしまう。
でも、「写真を再構成したかった」、「悲惨な写真にあらわれるエロス」といった振付家の言葉も忘れてはいけないだろう。
この作品は、おそらく、はじめから政治的意図をもってつくられた作品ではない。
作品が政治的であるという一点だけに話題が集中し、宣伝されて上演されていること自体が、あまりに政治的な状況ではないかと感じてしまった。

東京国際芸術祭
http://tif.anj.or.jp/

ちなみにこのイベント、芸術(Arts)祭という名称はおおげさで、実際は演劇(Performing Arts)祭では?