区画整理

近所の大型スーパーマーケットが、リニューアルオープンした。
このスーパーには、食品フロアの中央部分に、ベンチとTVと自販機が置かれた簡素なスペースがある。
決して快適な雰囲気とは言えないけれど、子供から年寄りまで、いつでも座って一息つける便利な場所である。
ここは、お店としては、売上には直結しない場所だろう。
それでも、お客さんのために、このスペースを確保しているんだと、勝手に心意気を買っていた。
 
今日、リニューアル後はじめて、スーパーへ買い物にでかけた。
あの休憩コーナーが、消えていた。
広々とした空間は、青白い蛍光灯の光がまぶしい化粧品売り場に化けていた。
もりろん営利企業だから、売り場面積が増えるのは結構なことだ。
改装担当者の満足している姿が目に浮かんだ。
さらにうるさくなったBGMに、心を掻き乱された。
担当者に、私の気持ちが伝わるだろうか。
また、「空き地」が消えた。