広告批評の最終号

広告批評の最終号を買いそびれてしまっていた。すでに書店からは消えているところが多い。

そんなところ幸運なことに、図書館で見つけて読むことができた。ところが、残念ながらまったく面白くなかった。内容のほとんどは、ファイナルイベントのクリエイティブシンポシオン2009の文字起こしだった。最終号のご祝儀(?)広告は、まあまあ面白かったけれど、特集記事と呼べるような独自の取材や記事がほとんどない。雑誌というのは、強烈なメッセージを発信してくれる場だと思っていたので、これは本当に残念だった。

もちろんイベントのオーガナイズとその記録は、大変な作業だし、広告批評は小さな所帯だから、これでせいいっぱいだったのかもしれない。それでも、私は、広告批評だから、なにか、あたらしいことをやってくれると淡い期待をいだいていた。イベントの記録だって、雑誌からあふれてWebで展開するとか。さいきんの広告批評の関心からいけば、ちょっと過激なメディア展開の提案があるかもしれないくらいは思っていた。

結局、最終号として読みごたえがあったのは、天野祐吉広告批評30年史的な文章だけだった。それでも編集長を長く務めた島森路子による記録がなかったのは残念だ。(療養中とのこと)

広告批評が好きなだけに、過大な期待をしてしまったようだ。

さようなら、広告批評