天草に原発はいらない

熊本県の天草で、原発誘致の動きが始まった。
たしかに天草の経済には限界があるかもしれないが、なぜ原発か。
原発推進の是非に関わらず、原発とは観光地にとってもっともふさわしくない選択だ。

「調査を受け入れるだけで金が落ちるとも聞いた」という言葉は本音だろうが、その場所に住む者であれば、開発に取り込まれた地域自身にとっての利点があるのかどうか真剣に考える必要があると思う。

人口減で省エネルギー推進のいま、原発を誘致することが時流とも思えないのだが。

「天草に原発誘致」建設業協会支部が調査開始決定
 熊本県天草地方の建設業者でつくる県建設業協会天草支部(藤本一善支部長、151社)が天草への原子力発電所誘致に向け、経済効果や安全性の調査研究を始めることを決めた。近く正副支部長が福岡市の九州電力本社を訪れ、協力を求める。夏以降にも勉強会を開く方針という。
 12日の定例総会で、藤本支部長が「天草の経済は観光や農林水産振興だけでは限界がある。原発誘致に向け調査研究したい」と提案し、賛成多数で承認し た。「天草に原発はふさわしくない」との反対論が出た一方、「放射性廃棄物処分場誘致の方が現実的だ」との声もあったという。
 藤本支部長は取材に対し「誘致運動ではなく、原発の経済効果や危険性も含め調査研究する。調査を受け入れるだけで金が落ちるとも聞いた」と語った。(佐藤幸徳

http://www.asahi.com/national/update/0516/SEB200905160007.html