2.0法

うまいコトバを見つけたよ。
「2.0」だ。
 
いまWeb業界注目のキーワードは、「Web 2.0」なんだって。
「2.0」っていうのは、新しいってこと。
「次世代」というコトバが流行したけれど、それよりも新しいよね。
だからこのコトバは、「次世代 2.0」のポジションにある。
 
Web 2.0」のネーミングは、素晴らしいよね。
実体としての「Web 2.0」なんて、どこにも存在しないのに、何かがあると錯覚してしまう。
 
「2.0」が登場すると、従来のものは自動的に「1.0」になってしまう。
「2.0」は、細かな小数の位の違いではない。
「1.0」に大きく差をつけた、全く違うものなんだ。
さらに「2.0」には、なにか先進的な香りさえただよっている。
 
人間の想像力ってすごいから、「2.0」をつけると、みんな新しい形を思い描いてくれる。
これからは、なんでも「2.0」をつけてみると新しく見えてくるよ。
NHK 2.0」
「課長 2.0」
「年金 2.0」
「保育園 2.0」
「大相撲 2.0」
憲法九条 2.0」
「初恋の人 2.0」
「日本の夏 2.0」
笑っていいとも! 2.0」
 
使い過ぎて古くなっても大丈夫。
「3.0」があるからね。
 
2.0が意味する概念さえ知っていれば、改革・改善の発想法に使える。
「メジャーバージョンアップなんだから、これくらいはやらないと」
「ここがこのままだと、2.0とは言えないよね」
と、目標や問題点がみるみるあらわれてくる。
名づけて、「2.0法」だ。