グレーの画家 坂本善三の世界

年末年始は、熊本に帰っていた。
 
(熊本の人なら知っていると思う)抽象画家の坂本善三の生い立ちを描いたドキュメンタリー番組が放送されていた。
とても丁寧に作られていて、面白かった。
なんと彼は、46歳の時にパリに留学して抽象表現を身に付けていた。
てっきり若い頃から抽象画を描いていたと思っていたので、意外だった。
 
彼の絵は大好きだ。
また善三美術館に行こうと思った。
 
熊本の根底には、「貧しさ」がある。
彼の人生にも影を落とすのは、「貧しさ」だ。
 
帰省する度に感じていたが、今回は確信に変わった。
熊本(または九州かも?)のテレビやラジオは、面白い。
軟派な内容もあれば、硬派な内容もある。
バランスが良いのだ。
 
さて、いまは名古屋。
今朝の名古屋の番組は、「焼肉VS回転寿し」、「ハワイの芸能人情報」とか、そんなのばかり。
「豊かな」地域の興味は、物欲や食欲ばかりになってしまった。
「貧しい」地域、熊本ではアートの番組を観られるというのに。
これは、皮肉でしょう。