ワークショップのパッケージ化と知財

ワークショップ知財研究会の公開研究会に参加しました。
http://www.wschizai.jp/symposium02.htm
 
昼の部は、事務局橋本さんのテーマ概説と、コクヨとCAMP(CSKホールディングス)の事例報告、知財入門講座でした。
 
夜の部は、コクヨがCAMPと共同で開発・発売したヒラメキット「すいそく・こうさく! ぷくぷく島図鑑」を使ったワークショップ+おいしい創作料理つきでした。ワークショップは、とても楽しかったのですが、多彩な参加者が揃っていたので、テーマに沿った議論もできたのではないかと思いました。
 
ワークショップの認知は高まりつつも、開発者が工夫をこらしたアイデアやノウハウに敬意が払われなかったり、低予算で人的なクオリティが低下したケースなどが増えているからこそ、このような研究会ができたのだと思います。
 
ただ、「知財」というコトバには、ちょっと用心してかかっています。
日本は知財立国を目指しているそうです。おそらくこの目的は、国家としての産業の保護なのでしょう。しかし、すべての知的な財産をあまり固く保護してしまうと、かえって窮屈な世の中になると思います。
特許や商標などの産業発展を目的とする知財関連法と違って、著作権法の目的は「文化の発展」です。でも実際に法を活用しているのは、表現者ではなく、企業が目立ちます。著作権法は、本来クリエイターにとって、自らの能力を自覚して、社会を渡り合うための法律であるということを、法律の専門家がエンパワーして欲しいと思いました。
 
ちなみに知財については、雑誌「日経デザイン」の知財連載がとても興味深いです。
こんなものまで知財なの?といったケースがたくさんあって、作り手にとっては日々窮屈になっていくなあとも思います。
 
何事もバランスですね。その具合を偏りなく調停するためには、いま権利を握っている人だけでなく、表現者や使う人の側も声を集める必要があるんだと思います。