リモコン信奉の行きつく先

 

 
iPod touchを買いました。
シンプルで美しいインターフェイスに魅了されます。
 
さて、これは先月オープンしたばかりの某ホールの操作盤と照明リモコンです。
 
操作盤は、ワイヤレスです。
タッチパネル操作で、映像・音声のスイッチとボリューム調整などができます。
 
でもこれ、マルチタッチできません。
仮にこのままの GUI でできたとしても混乱します。
ドラッグもできないので、基本的にボタンをポチポチ触れることしかできません。
複数の切り替えを同時に行ったり、変化のスピードをつけることもできません。
タッチパネルだと、やれることが極端に限定されるので、操作方法には、かなりの工夫が要りそうです。
ここはインターフェイスデザイナーの腕の見せ所ではないでしょうか。
しかしこれは、安直にボタンを配置しただけで、パネルの特性が全く考えられていません。
 
従来の操作盤にある、指で直接扱えるボタン、つまみ、フェーダーなどのコントローラーがいかに優れたインターフェイスかを思い知らされました。
 
照明のリモコンは、家庭用の照明リモコンとほとんど同じ造りです。
こんなチャチなリモコンでホール全体の照明が切り替わると、ものすごく違和感があります。
1・2・3・4とプリセットがあるのですが、このボタンは光ったりしないので、いま何番の状態なのかがわからないのです。けっこう不便です。
 
どちらもリモートコントローラーで、とても未来的でスマートに見えます。
が、やはり安直につくられると、結局利用者が困るんですよね。
これを使いながら、そんなことばかり考えていました。